ドラマ「若者たち2014」も今日で最終話となりました。
最終回は佐藤家の兄弟たちそれぞれの「旅立ち」です。
あらすじ最後のセリフ起こしもありますが、
これでもかと私たちを泣かせてくれる場面とセリフに満ちています。
相変わらずの名台詞はぶれていないです、
多香子(長澤まさみ)から、佐藤家の土地に買い手が付いたと聞かされた旭(妻夫木聡)は、土地を手放す決心をします。
暁(瑛太)ら兄弟たちは猛反発しますが、
旭は「俺がが売ると言ったら売るんだ!」と絶対に譲りません。
死んだ親父との約束があると言う旭ですが…
その後、梓(蒼井優)とともに病院に行った旭は、
そこで会った新城(吉岡秀隆)に土地の話をします。
「新たな一歩を踏み出すために売るんだろう」と
新城は旭の心情を察します。
そして、新城は地域に密着し、
患者の心も救える医者になりたいという夢があったと語ります。
お前たちに関わって行くうちに、
まっすぐに自分の道を進もうと思える様になれたとも・・・。
新城は、教授への推薦も断り、大学病院を辞めて
地元(名古屋)の病院で開業する友人の手伝いをする道を選んだことを旭に告白します。
「夢を観るのが若者の特権なら、夢を叶えるのが中年の特権だよ!」
とも話します。 また次の一節を口にします。
「誰も君に未来を贈ることはできない。」
「なぜなら君が未来だから。」(※谷川竜太郎)
同じ頃、自分たちの将来の不安を口にしながら、
劇団の稽古場に向かって歩いていた陽(柄本佑)と旦(野村周平)は、
稽古場の扉を開けると、そこに香澄(橋本愛)がいます。
「飛龍伝」のヒロイン:神林美智子のセリフの稽古をしていたのです。
香澄は高校を辞めて来たというではないですか。
しかしそれは、やりたいことを見つけたからだという。
そして、旦のことも許すとも…
暁は多香子とともに、多香子の兄・正一(小林高鹿)に会いに行き、
土地の権利書の返却を頼むのですがが断られます。
証券マンの正一は、土地を売った金の使い道はすでに決まっているため、
その代わりになる金がなければ無理だと言うのです。
どうしてもと言うなら実家の畑を売るしかないと正一が言うと、
暁は自分が多香子の母からだまし取った3000万円は、手つかずだと切り出します。
そんな夜、旭は、
ひかり(満島ひかり)、陽、旦に、土地を売ることは
自分たちが旅立つきっかけになる、と話していました。
旭:「旦は俺と住めば良い。」
「幸せになってもらいたい。」
「お前たちには、自分の幸せのために生きて貰いたいんだよ!」
親父はこう言っていた
「人は金のために、生きているんじゃない!」
「金に困ったらいつでもこの家を売れ!」と。
旭:「この家が、お前たちの足かせになっちゃいけない。」
「そんなことは、おやじもおふくろも望んじゃいない。」
「ひかり、看護師になるのが夢だったよな?!」
「これまで、本当によくやってくれた!」
「おれたちの生活まで面倒みてくれた。」
「陽、夢を追いかけるその姿が俺の生きる糧となっていた。」
「あの舞台、最高だった!」
「おれの人生じゃ味わえない感動だった!」
「旦、お前の優しさになんど救われたことか。」
「愚痴一つ言わずに、お前が家事をやってくれたおかげで、安心して仕事に出ることができた。」
「お前たちの幸せが、おれの幸せなんだ!」
「これからは、自分の幸せのために生きてくれ!」
そこへ暁が帰って来て、
「この土地はだれにも渡さねえ!」
と言って、3000万円のことを明かします。
旭が、「金があるなら今すぐに持ってこい!」と言うと、
暁はシャベルを持って家を出て行き、そのあとを旭が付いて来て…。
しかし、旭はすでに暁が金を持っていないことを察してました。
小学校の跡地で穴を掘る暁に向かって、
「あの家で一番の思い出はなんだった?」
と尋ねます。
旭は自分で
「おやじが死んだ日の夜、そんなのウソだとお前とケンカしてなぐり合ったことだ。」
と言います。
旭は、暁に言葉を続けて
「無いんだろ?3000万」
「もしあるんならお前は、とっくに持ってきている。」
「暁、もう本当に良いんだ!」
「お前が、責任感じることはないんだよ!」
「矢代さんが、お前のこと怨んでないって知ったときから、ずっとお前のことなんとかしてやりてぇと、思ってきた!」
「権利書を渡したんだって、勢いでも、なんでもない!」
「売れれば良いと思っていた」
「おめぇを、開放してやりたかった!」
暁:「馬鹿なことで、金を使った俺を責めてくれ!」
「殴れよ、殴ってくれよ!!」
旭:「お前のせいじゃない!」
「お前は、充分罪を償った!」
「確かに、おやじは家を残してくれた、でも、おやじが残してくれたのはそれだけじゃねえだろう!?」
暁:「俺があの家で一番覚えているのは、おやじが死んだ後のことだ。」
「俺が親父の変わりになる、お前がそういった、それが一番心強かった。」
一ヶ月後 家の片づけをする旭が居ました。
一方、新城も病院を退職したところでした。
それを見送るひかりが居ます。
そんな2人に、
「今晩、宴会をやるから全員集合!」
と旭からメールが届きます。
暁は農作業の休憩中に、多香子に
「一緒に、土に生きよう」
とプロポーズします。
その晩みんなが佐藤家に集まり、新城がギターを弾きます。
「あのころ、俺がギターを弾き、おやじさんがこの歌を歌ってたんだな…」
「君のゆく道は~果てしなく~」
ひかり:「あさにいの相手が、梓さんでよかった。」
「あさにいは、一言でいうと時代遅れな人間でしょ?!」
「だから、理解してくれる人間と出会って、幸せだな~って!」
梓:「私ね、この歌初めて教えてもらったとき、旭さんのこと、歌ってるなって思ったの!」
「一生けん命とか、ひたむきっっていう言葉が、かっこ悪いって思われちゃう今かもしれないけど、もがいても、もがいても、答えが出なくて、もそれでも、前を向き続けるあの人見てると…」
「あ~、ヤッパリ人って、こうあるべきじゃないかと…」
梓とひかり:「それと、ヤッパリ”理屈じゃね~んだよ~!!”」
みんなそれぞれの道に向かって歩み出す気持ちを固めるのでした。
暁が帰りを見送ろうと軽トラの多香子に挨拶をすると
「ああいう、家族をつくろうね!?」
と多香子がプロポーズへの答えを返します。
新城を見送るひかりは、
「あなたに合わなかったら、今の私はなかった…」
「どんなに苦しく、閉ざされた日々であっても、あなたが私の青春でした。」
「私がいまあなたを離れていくのも、他の何のためでもない、ただ、あなたと会うためなのです。」
と 柴田翔の『されどわれらが日々—』を暗唱します。
「いつか、どこかであなたとあっても、私はふりむかない。」
「ありがとう」「さようなら」
そう、別れを告げて…
ひかりが戻ると、佐藤家ではみんながろうそくを持っていました。
今日で電気が止まってしまったからだと言うのです。
柱や壁、天井の傷痕を辿り、
「佐藤家の兄弟の歴史だったな~」と旭。
そして、いつもの”旭の決まり文句”を兄弟たちが言いながら、ろうそくを湯呑にさしていきます。 旭に、ありがとうと感謝をしながら・・・
兄弟たちは、この家での最後の時を過ごします。
旭:「どこに行っても、俺たちは家族だ!」
「切っても、切れね~家族なんだよ!!」
「理屈じゃね~んだよ!!!」
兄弟たちは、いつになく涙ももろい旭をからかいますが、
旭は「泣きたいときに泣く、それが人間ってもんじゃね~か!」
と返します。
「京島5丁目3-10」
佐藤家の表札を外します。
あかるい日差しを浴びながら、河原の道でそれぞれの場所へ別れて行きます。
日が変わり、あかりに手話で話しかける旭が居ます。
「誰も、君に未来を贈ることはできない。」
「なぜなら、君が未来だから。」(手話)
このドラマ「若者たち2014」では、
忘れかけていた、恰好悪いかもしれないけれど、
ひたむきで、真っ直ぐな生き方を思い出させて頂きました。
また、『飛龍伝』や『されどわれらが日々—』など、
1960年代ならではの懐かしいカルチャーが小粋に活かされていて、
とても感動させられました。
こうした数少ない上質のドラマに触れる機会が減って久しい今日、
とても得難い感情が溢れてくるのを禁じ得ませんでした。
しばらくは、「若レス」に陥ってしまいそうですが、
テレビドラマの中の世界だけでなく、
古臭いかもしれませんが佐藤家の旭たちのように、
現実は困難で苦しくても前を向いて進んで行きたいと思いました。
ありがとう!”若者たち”
=最終回=
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