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テレビドラマ「若者たち2014」視聴率と正直な感想 [若者たち2014 感想]

 

▼テレビドラマ「若者たち2014」の正直な感想

わたしは、「若者たち2014」視聴率が低いとしても、総じて良いドラマだったと思いました。

青臭くても古臭くても「普遍的な真理」がそこにはあるように感じました。

ストーリーの展開には、多少のご「都合主義的」なところは感じましたが、見終わると晴れやかな気持ちになれるという不思議な感覚が残りました。

ドラマの根底に流れる「家族愛や人間愛」は自然に伝わって来ましたし、胸を打つ素晴らしい場面もありました。

妻夫木聡や瑛太に劣らない、満島ひかりさんの演技力にとにかく吸い込まれましたし、瑛太、満島ひかり、蒼井優の演技や表情には何度も涙を流してしまいました。

”詰め込み過ぎたきらい”や、細かい部分では多少の難ありましたが、そんなものが気にならないくらいに感動させられましたし、結果的には充分に楽しめました。

しかし・・・

▼そうは思わない人もいる

しかし残念ながら、単なる時代錯誤と感じた若者が多かったのだろうと思います。

いまどきの若者たちには、昭和の世界観を現代に落とし込んでいるところに馴染めなかったり、少し戸惑いが有ったのだと思います。

世代間における価値観や世界観には、時代背景、家庭環境、教育などによってギャップが生じるのは致し方ありません。

なんといっても”昭和を知らない”のですから、”別世界”の物語に感じられてしまったのでしょう。

それでも、ドラマの時代設定を現代にしたことで、「格差社会の広がり」で、”あきらめを感じている若者たち”や、家族や社会にあって個性ではなくて”個を主張する”現代の風潮を風刺する事が出来たのではないかと思いました。

▼アンチ?批判?

この作品を観て、良いと思った人が少数派だという意見が目につきました。

結局、このドラマのテーマは何だったのでしょうか?

このドラマをなぜ評価するのかサッパリ解りません!

捨て台詞の様に「理屈じゃないんだよ!」と言っていますが、じゃ何なんですか?

まさか「理屈じゃないんだよ!」を、「倍返し!」みたいに流行らせたかったわけじゃないですよね(笑)?

あんなに大人数の兄妹、見たことないからわからない。

熱演が、”わざとらしく”しか見えない。

家族に次々起こった問題の解決の仕方が、陳腐に感じてリアルに共感はできなかった。

年寄りが今の若者への説教として作ったドラマなのかもしれないけど、今の若者は「理屈じゃねえんだよ」とわめくだけじゃ何も解決しないことを知っている。

▼視聴率低下はなぜ?

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視聴率が”無残な結果”に終わってしまったけれど、裏番組に「ST 赤と白の捜査ファイル」のタイトルと内容が今の若者たちに”ウケた”のだと思います。

娯楽ドラマのジャンルで”刑事もの”は視聴率が高い傾向にあります。

その理由のひとつには「ST 赤と白の捜査ファイル」のテーマや題材が、あまり”身近の現実”ではないと言う点にもあります。

ここで関係ない話の様に思われるかもしれないのですが、「正常性バイアス」というのがあります。

これは非常時や災害時の危機的状況に置かれた時、”自分だけは大丈夫”と思い込み、避難行動を起こさないという脳のロジックです。

※正常性バイアスは「正常への偏見」ともよばれ、偏見や先入観といった意味で、異常事態が起こっても正常の範囲内として捉えて心を平静に保ち、過剰に反応してストレスを感じないために必要な働きです。

かくして、「若者たち2014」のテーマは…

今回のドラマは当時の作品をベースにしつつも、あくまで“今の社会”を切り取った現代版として、また兄弟だけではなく、彼らと関わる者たちとの青春群像劇として制作されます。・・・・・・・・・今の日本は“見えない明日への不安”が蔓延する状況となりました。しかし、一方で“人の絆”の大切さが認識もされてきました。時代は変わる、しかし、変わらないものもある。それは“青春”でしょう。若さとは、不安と矛盾でのたうち回り、理想と現実の狭間に苦しみ、恋愛に未来を想い、人生に意味を見つけようと苦闘する姿であります。それは、誰もが通る道であり、そこには“光”がなければなりません。人生はバトンリレーのようなものならば、僕らは先輩達から受け継いだバトンを次の世代に受け渡す使命があると思い、新たな『若者たち2014』を考えてみました。次の世代に“希望”を抱いてもらいたいと切に願って…」

テーマがあまりにも重く、難しいと感じたのでしょう。

今の若者たちは、大人でさえ現実に抱える不安に目を背けたいのに、娯楽でもあるドラマで突きつけられてはたまりませんものね。

わたしはある意味、「正常性バイアス」が働いて「若者たち2014」をいわば生理的に受け付けなかった人たちがいるとしても無理からぬことだと思いました。

視聴率が低いにも関わらず、「第6話」でドラマ中に長澤まさみさんが、リサ・ローブの「Stay」を歌った回にはインターネット上の検索やサイトアクセスが異常に上昇しました。

これを観て、「現実的」あるいは視聴者に「問いかける」「訴えかける」テーマのドラマはダメなんだと思いました。

同じフジテレビ系のドラマ「HERO」では「正義」(勧善懲悪)といった道徳的なテーマがあるにせよ、”現実的でない安心感”と「キムタク」人気に支えられていました。

▼まとめ

「若者たち2014」がドラマとして失敗だったとは思いません。

むしろ、視聴率を稼ぐことを至上命令としたテレビ局のほとんどの番組がバラエティと芸能ドラマで埋め尽くされ、芸能ドラマもアイドル主演が主流になってるなかで、演技力に安定感のある配役であれだけのドラマが制作できただけでも立派ではないかと思います。

日本のテレビドラマの質が落ちた理由の中に、現代は成熟しない大人が増えていると言われ、若者と呼ばれる年代も5~6歳幼いというデータがあると聞きます。

そんなことにも「若者たち2014」がドラマとして評価が低かったことの一因があると思います。

評価が低いというよりも、受け入れられなかったといった方が良いかもしれません

が・・・。

このままでは大人が娯楽として鑑賞する「映画的なドラマ」が無くなってしまうと感じています。

しかし、現代の若者がたちが本当の意味での大人になり、自分の子供を育て上げたならば、違う見方が出来る時が来るかもしれないと思っています。

なにがしかの苦労をして生きてきた人にとっては、ドラマに共感した泣いたり笑ったりすることは人生において必要なスパイスだと思うからです。


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